<最終更新:2021年11月24日>
一汁三菜を基本とする和食は栄養バランスのとりやすい食事とされています。
偏った食事や喫煙、過度の飲酒といった不規則な生活を送っていると、生活習慣病等の病気になる可能性が高まります。ぜひ一度、ご自身の生活を振り返り、まずは毎日の食事から見直してみませんか?
年代や性別により見直すべき事柄は異なりますが、生活習慣病予防という観点で考える場合には、「運動」、「喫煙」、「食事」の3つが重要です。
①運動:
運動は消費エネルギーを大きくして肥満を予防する効果があります。
今よりも10分多く体を動かすことでよいので、無理せずにできることを毎日継続しましょう。
②喫煙:
多くの有害物質を含むタバコは、健康にさまざまな悪影響をもたらします。
善玉、悪玉それぞれのコレステロール値や血圧に作用して動脈硬化を促進させ、心疾患や脳血管疾患のリスクを高めます。
煙の害は周囲にいる人にも及びます。禁煙をめざしましょう。
③食事 塩分:
血圧や動脈硬化の原因となります。
めざす塩分量は1日男性7.5g、女性6.5g未満で、1食あたり2~2.5gとなります。
小さじ1杯の醤油は塩分約1gです。食べ物の成分表示で塩分量を見る習慣をつけて、普段の食事がどれくらいの塩分になっているか確認しましょう。
④食事 脂質:
脂質のとりすぎは中性脂肪や悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らします。
これにより肥満や脂質異常を引きおこします。また、内臓脂肪として蓄積されると血糖値や血圧上昇の原因になります。
脂質には動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸と植物や青魚に含まれる不飽和脂肪酸があります。
コレステロールを上げないためには飽和脂肪酸を控えて不飽和脂肪酸の割合を多くすることがお勧めですが、良い油もカロリーは高いので摂りすぎは禁物です。
⑤食事 野菜:
野菜に含まれる食物繊維には、血糖値上昇を緩やかにし、コレステロールを低下させる効果があります。
これらの効果を得るためにはこまめに毎食充足することが重要です。1食120gを朝・昼・夕3回食べることが目標です。
11月24日は「和食の日」です。和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたのを記念してつくられた記念日です。
「自然を尊ぶ」という日本の食についての考え方や習慣がみとめられました。
豊で便利になった食生活ですが、反面では飽食による生活習慣病の蔓延という問題をもたらしています。
今一度、かつてはあたりまえだった日本の食事を考える必要がありそうです。
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