当院は北海道内でもトップクラスの救急搬送件数をほこり、 CT 、 MRIをはじめ重要な検査・治療機器を多く備えている病院です。
多くの患者さまに対して効率的な治療を実現し患者さま重視の医療を展開しております。
また、循環器内科と心臓血管外を中心にハートチームを構成し、密な連携により24 時間の治療体制を整えております。
これまで重症大動脈弁狭窄症に対する治療法は、胸を切開(開胸)し、人工心肺を用いて心臓を停止させ、
狭窄した大動脈弁を置き換える外科的大動脈弁置換術しかありませんでした。
しかし、高齢や併存疾患のため手術の危険性が高く、手術を受けることが出来ない患者さまが約40%いるとされております。
このような患者さまに対して開胸せず心臓を停止することなく、カテーテルを用いて人工弁を留置する方法として
「経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)」が開発されました。
外科手術が必要で何らかの理由で手術を受けられない患者さまに向けた新しい治療法です。
僧帽弁の逆流を軽減することが目的であり、胸を切開する従来の外科手術よりも体にかかる負担が少ないため、
年齢や併存症のために、これまで手術を受けることが難しかった患者さまに対しても治療が可能となります。
大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症に対する大動脈弁置換術は、右腋窩(脇の下)を小切開して行います。
胸骨を切開しないので退院時には運動制限はありません。また創は脇の下なので、正面からは全く見えず、美容的に非常に優れています。
僧帽弁閉鎖不全症、僧帽弁狭窄症、三尖弁閉鎖不全症に対する手術は右乳房下小切開のMICSを第一選択にしています。
心房細動に対するメイズ手術との同時手術も MICSアプローチで可能です。
※MICSが安全に施行できるかどうかを、術前検査で慎重に評価し、最終判断します。