札幌東徳洲会病院では2014年5月よりPET-CT検査装置を導入し、がんの早期発見・早期治療を目指しPET-CT検査を開始しました。
PET検査
FDG(ブドウ糖に似た薬)と呼ばれる検査薬を注射し、がんに集積したFDGから出る微量の放射線を測定し画像化します。 利点
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CT検査
X線を使用し、体を通り抜ける放射線量の差によって臓器の形態を画像化します。 利点
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PET画像
病変があるのは分かるが 正確な位置まで分からない |
CT画像
何かがあるのは分かるが どんな病変なのかは分からない |
PET-CT画像
正確な位置と病変の状態まで 確認することができる |
病変の正確な位置や活動状態(良性・悪性)に関わる情報がわかる
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一度の検査で全身を検査することができる
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1. 絶食
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検査の5~6時間前より絶食して頂きます。 糖分を含まない水かお茶での水分補給はかまいません。 |
2. 検査薬の注射
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来院後、医師による検査の説明を行ない、検査室で看護師が検査薬を注射します。 |
3. 安静
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注射後は安静にて60分間待機して頂きます。 |
4. 撮影
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検査装置の上で20分〜30分程度横になって頂き撮影を行ないます。 |
5. 安静
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検査後はしばらく安静にし必要により、追加撮影を行なう場合があります。 追加撮影がない場合は終了となります。 検査全体での所要時間は約3時間ほどです。 |
PET-CT検査では全てのがんを検査できますか?
正常な状態でも検査薬が集積する臓器や逆に検査薬が集積しにくい腫瘍もあるので全てのがんが検査できるというわけではありません。
- PET-CT検査が適しているがん
悪性リンパ腫、頭頚部がん、肺がん、乳がん、食道がん、甲状腺がん、膵がん など - PET-CT検査では発見しにくいがん
胃がん、肺がんの一部、薬剤が集積しにくい腫瘍(肝臓がん)、尿路系の腫瘍(腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん)
放射線を使う検査ですが被曝の心配はないのですか?
PET-CT検査では、体内に入る検査薬は放射線を出しますが体内に蓄積されるものではありません。体内からほぼ完全に排出されるには半日から1日程度ですが被曝量は胃のバリウム検査と同じくらいです。CT撮影と合わせた被曝量も体に害が出るような量ではありません。一年に一回など、ある程度間隔をあけて検査を受けるのであれば特に問題ありません。
糖尿病ですが検査には問題ありませんか?
正常値の範囲であれば問題はないですが、血糖値が高すぎる(200mg/dl以上)と検査の精度が落ちる場合がありますので、かかりつけの先生とご相談の上、検査を受けてください。
なぜPET-CT検査なのですか?
他の検査で病変の疑いがあった場合、PET-CT検査を行なうことで、その病変が悪性なのか良性なのかに加え、がん細胞の活動が活発かどうかの診断も可能になります。また、全身を一度に撮影できるので悪性腫瘍があった場合は他の臓器に転移してないかの診断にも役立ち、がんの早期発見につながります。
検査前に運動はしてもよい?
ジョギングなどの激しい運動は検査に影響が出ますので前日から控えてください。また、検査当日もできる限りタクシーや自家用車で来院されることをおすすめ致します。
検査薬のアレルギーは心配ないのですか?
検査薬はブドウ糖によく似た物質のため体内に入ってもアレルギーや副作用はないと言われています。検査前には医師による説明がありますのでアレルギーに限らず不安なことがある場合は遠慮なくご相談ください。
妊婦(または妊娠の可能性)ですが検査しても大丈夫ですか?
妊娠されている方、妊娠の可能性がある方、また、授乳中の方は検査を控えることをおすすめ致します。
E-mail:renkei[at-mark]higashi-tokushukai.or.jp
※[at-mark]は@に置き換えてください。