後期臨床研修医募集

IBDセンター後期研修プログラム

指導責任者
前本 篤男(まえもと・あつお)
副院長・センター長

専門領域
消化器疾患、特にクローン病や潰瘍性大腸炎における臨床的、基礎的研究
経歴
日本内科学会認定医 日本消化器病学会専門医 日本消化器病学会指導医 日本消化器内視鏡学会認定専門医 身障者指定医:内科・消化器内科(音声言語・肢体不 自由・心臓・呼吸器・ぼうこう・小腸・免疫・肝臓) 臨床研修指導医

プログラムの特徴/沿革など

当センターは、潰瘍性大腸炎とクローン病の2疾患を対象とする難病治療センターとして平成20年に設立された。現在は常勤医2名と非常勤1名で診療にあたっている。本プログラムは消化器内科の一分野としての炎症性腸疾患診療を研修するプログラムである。本プログラムの履修にあたっては、前もってもしくは並列しての一般消化器内科後期研修がひつようであるが、当院消化器内科との連携により、消化器内科後期研修と平行して本プログラムを履修することも可能である。

到達目標やアウトカム

患者の視点に立った安全で良質な医療を提供できるように、質の高い診断能力を有するIBD専門医を育成することを目標とする。

年次到達目標/年間研修スケジュール

  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)の正しい診断を行うことができる。特に、両炎症性疾患問、もしくは他の腸炎疾患群(感染性腸炎、薬剤起因性腸炎など)と鑑別診断を行うことができる。
  • 診断に必要な検査手技(上部・下部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、注腸X線検査、順行性および逆行性小腸造影検査、バルーンアシスト小腸内視鏡検査、カプセル内視鏡検査)を行うことができる。
  • 厚生労働省特定疾患調査研究班の診断・治療指針を理解した上で、診断に基づき、適切な治療計画(5-ASA製剤治療、ステロイド製剤治療、白血球除去療法、免疫調節剤治療、抗TNFα製剤治療、手術療法)を立てることができる。
  • 他診療科・他職種・他部門との連携を目的としての症例提示を適切に行える。
  • 治療効果の向上や患者のQOLの改善を目的として、他職種・他部門との連携を密に行える。
  • 世界から発信される様々な医学情報の中から有益な情報を抽出し、実際の診療や研究に役立てることができる。
  • 学会発表や論文作成を通じて、自らの経験や考察を世界に発信できる。

休暇/学会出張などの条件

当院後期研修医の規定に準じる。

週間スケジュール

おもに病棟業務・入院および外来患者の内視鏡・造影検査を担当
卒後5年目以降は週1回程度のIBD外来を担当
当直は病院後期研修スタッフの頻度で内科系当直を担当

募集人員

若干名

研修期間

(消化器内科研修と並列して行う場合):消化器内科後期研修期間+1~2年
(消化器内科系専門医取得後に研修を行う場合):1~2年

学会施設認定・取得可能な資格など

〔学会施設認定〕
日本内科学会認定教育施設、日本消化器病学会認定施設、
日本消化器内視鏡学会指導施設、日本大腸肛門病学会認定施設

〔取得可能な資格〕
日本内科学会認定内科医・総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、
日本消化器内視鏡学会専門医、日本大腸肛門病学会専門医

診療実績・データ

平成26年度IBDセンター診療実績
年間入院患者数:312人
一日平均外来患者:24.5人
通院実患者数:
 潰瘍性大腸炎:470人(うち生物学的製剤使用74人)
 クローン病:301人(うち生物学的製剤使用244人)
検査件数:
 上部内視鏡検査:137件
 下部内視鏡検査:538件
 逆行性回腸造影検査:153件
 順行性小腸造影検査:8件
 小腸内視鏡検査:46件
 術中内視鏡検査:27件
当院外科でのIBD手術
 潰瘍性大腸炎:7人
 クローン病:35人

現在の指導体制

センター長:前本篤男
部長:古川滋
非常勤:折居史佳
(病棟診療はチーム制)

指導医からのメッセージ

当センターでは炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎とクローン病の診療にあたっています。この2疾患は依然として発症の原因は明らかになっておらず、国から難治性疾患に指定されています。他の消化器疾患に比較して日常診療で出くわすことの少ないとはいえ、患者数は過去20年間にそれぞれ約10倍に増加し、特定疾患医療受給証所有者数は平成25年度には潰瘍性大腸炎15.5万人、クローン病は3.8万人(難病情報センター:http://www.nanbyou.or.jp/entry/1356:2015/4/9現在)となり、決して出会わない疾患ではなくなってきています。
国の難治性疾患克服研究事業の対象疾患に指定されていることから、厚生労働省調査研究班により診断および治療法について研究が行われてきました。現在、診断および治療の指針が研究班により策定され、診療はこれに基づいて行われることがスタンダードとなっていますが、ガイドラインに従って診療を行っても、診断や治療に難渋する例が少なくありません。
もし、炎症性腸疾患診療に興味を持たれた方で、将来これらの疾患の診療を志しているのであれば、研修はより多くの症例と接することができる施設で行うのが望ましいと考えます。
当センターの後期研修では、炎症性腸疾患診療における経験的知識を科学的裏付けとあわせて研修医の皆さんに学んでいただき、現在進行形で発信される新しい情報を日々共有しながら、ともに診療にあたってゆきたいと考えています。
具体的には、研修医の皆さんには、消化器内科医としての基本をきちんと身につけていただくことからはじめます。病歴をきちんと整理し、身体所見を丁寧にとり、検査結果は丹念に読影することで治療方針を決定します。炎症性腸疾患診療に必要な内視鏡的検査法および治療手技を自立して行えることを目標とし、それと平行して、日常診療の成果はどんどん国内、海外へ向けて発信していただきたいと思います。
炎症性腸疾患の多くは再燃と寛解を繰り返し、患者様の日常生活は大きく障害されます。症例の多くは進学・結婚・就職といった人生を大きく左右するターニングポイントをいくつも抱える生年期に発症し、いやがおうなしに将来設計まで病期に左右されます。彼ら彼女らができるだけ望んだ人生を歩めるように、常に彼ら彼女らの傍らに立ち、ともに病気に向き合い、一緒に歩んでいって下さる方を募集します。
私たちところで研修を終了された先生方が全国に飛び立ってこれからの炎症性腸疾患診療を担って下さったら、それは私たちの大きな喜びであり幸せです。私たちと一緒に炎症性腸疾患診療に取り組んでみませんか。ご連絡お待ちして言います。