後期臨床研修医募集

消化器内科後期研修プログラム

指導責任者
太田 智之(おおた・ともゆき)
消化器センター長 副院長

専門領域
消化管のX線、内視鏡診断および内視鏡治療、消化管疾患の臨床病理
経歴
1990年3月旭川医科大学医学部卒業。90年5月旭川医科大学附属病院第3内科勤務、91年旭川厚生病院消化器科、94年小林病院内科、95年石橋胃腸病院、96年旭川厚生病院消化器科を経て、03年10月から札幌東徳洲会病院消化器科部長、2006年9月から副院長。
認定資格
日本消化器内視鏡学会指導医、本部学術評議員,北海道支部評議員
日本大腸肛門病学会指導医、本部学会評議員,北海道支部評議員
日本消化器病学会指導医,北海道支部評議員
日本内科学会認定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医

プログラムの特徴/沿革など

2003年10月から現在の新しい体制の基礎ができ当初は4名のスタッフ医師のみでしたが現在は9名のスタッフ医師が在籍しています。3階フロアーはすべて消化器に特化したフロアーとなっており病棟、外来、内視鏡センターが同じフロアーにありセンター化していることが大きな特徴です。
当院消化器センターではまず内科医として広く全人的医療ができるようになること、そのうえでsubspecialtyとして消化器疾患を診ることができるようになること、を後期研修の目標にしています。すなわち大学病院等と異なりspecialistを養成する 科ではありません。診療する疾患は消化器を幅広く扱い、さまざまな患者さんを受け入れています。現在の入院患者内訳は悪性腫瘍など4割、救急疾患3割、慢性消化器疾患2割、その他1割の疾患構成となっています。一般的に消化器内科には食道から大 腸までの消化管疾患、また肝胆膵疾患が含まれ、さらにそれぞれに急性疾患、慢性疾患、炎症性疾患、腫瘍性疾患ととても幅広い分野を担当しています。ゆえに消化器系に関しては世界中どこを探してもすべての領域に精通したspecialistは存在しません。 当科の後期研修目標は消化器疾患についてはひととおり診ることができること、すなわち'消化器generalist'を目指すことです。さらにそこから興味ある分野に対してsubspecialtyをもって(たとえばESDを極めるとかERCPの達人になるとか)、進ん でゆくことができる病院だと考えています。もちろん各学会の専門医、指導医がそろっており、各種専門医の取得が可能です。オプションとして国内留学などももちろんあります。

到達目標やアウトカム

まずは後期研修の3年間で消化器内科疾患はひととおり経験してもらい、様々なスキルを習得します。そのなかで、各自の好きな分野(消化管、肝臓、胆膵に大まかに わかれます)が決まればsubspecialtyを選択してもらい、その後のスタッフへの昇格もしくは留学や専門施設への異動などももちろん可能です。

1.外来もしくは病棟業務に関して

初期研修で習得した知識をもとに、さらに消化器系に関する知識を深めるとともに、さらにはより効率的な所見の取り方を学ぶ必要があります。つまり外来などでより多くの患者さんを診ることができるようにならなければなりません。患者さんとのコミュニケーション能力を伸ばすことも大切です。救急疾患に対して適切な検査および治療計画を立てることが出来ることをまず目標にしています。また悪性疾患をはじめとした慢性疾患についても十分な理解のもとで患者さんと良好な関係を築き適切な診療を行うことができることも大切な目標です。

2.上部消化管内視鏡検査

週に2度以上の検査日を設けています。後期研修1年目前半でスクリーニング検査を完遂することができ、また精密検査についても指導医と施行します。最近では経鼻内視鏡やIEE(当院ではNBI拡大視察)もできるだけ早期の段階で習得してもらうようにしています。また消化管出血症例は非常に多いので指導医とともに消化管止血術にあたり技術の習得を早期に目指しています。(およそ半年くらいで取得可能)またESD,EVLなどは指導医の介助を行い、またポリペクトミーやEMRは後期1年後には単独でできるようにしています。3年間研修期間中の目標症例数は3000例です。

3.下部消化管内視鏡検査

研修1年目ではまず全大腸内視鏡検査の習得を目指します。炭酸ガス送気装置や高度可変スコープなど技術習得に有利な機器もそろっています。ポリペクトミー、EMRなどの治療手技は能力に応じて適時経験してゆきますが、おおむね研修1年目の後半以降は十分可能です。3年間研修期間中の目標症例数は1500例です。

4.超音波内視鏡、ERCP

胆膵内視鏡は概ね研修2年目以降で指導医とともに行ってゆきます。研修3年目にはEST、胆道ステントなどの習得もめざします。とくにERCPについては多くの件数をこなしており、胆管結石などによる胆管炎の治療などは日常ルーチンの仕事となっています。

5.経皮的胆道ドレナージ・肝生検

適応と合併症に対して理解を深めたのち、指導医とともに検査を完遂できるようにしますが、研修早期の段階から行っており、肝生検は主に後期1年目でスキルを取得しています。また経皮胆道ドレナージは放射線科ともコラボレーションして、悪性疾患も含めた総合的な治療が可能となっています。

6.がん化学療法

当院では消化器系に関する化学療法は消化器内科で行っています。外来化学療法センターを備えており、ほとんどの患者さんが外来治療を行っています。進行癌症例に関して抗がん剤の使い方を学ぶ機会は多く、その後の緩和治療も専門医を招いて行っているのでそのスキルも習得できます。

年次到達目標/年間研修スケジュール

  1~2年 3年 4~5年 6年~
研修区分 消化器内科基礎研修 消化器内科専門分野の確立
身分 後期研修医 後期研修医 スタッフ 医長
臨床 【外来】 再来日診察
外来内視鏡検査
消化器救急疾患の初期対応
定期外来 専門外来
【病棟】 担当患者の検査
担当患者の検査治療計画の立案
指導医とともに治療手技の実行
消化器救急疾患の管理
悪性疾患をふくめた責任ある担当
後期研修医への積極的指導
外部グループ内病院への応援検査
研究 地方会の発表(症例報告)
論文作成(症例報告)
全国学会発表
論文作成
データ解析ふくめた症例集積
興味ある分野のデータの集積と解析
学会発表・論文作成
初期・後期研修医への指導
(発表・論文のsecond name)
資格 日本消化器学会、
日本消化器内視鏡学会入会
ほかに興味ある分野の学会入会
  各専門医の取得  

休暇/学会出張などの条件

法人の規定にしたがう
学会発表は演題発表であれば制限なし

週間スケジュール

 
 7:00~8:00 医局症例発表 病棟回診
(指導医より早く患者をチェック)
7:30~
論文沙読会
病棟回診
(指導医より早く患者をチェック)
 8:00~8:40 研修医カンファレンス(水曜日:朝8:00~消火器・IBD・外科・放射能科合同カンファレンス)
 8:40~9:00 担当患者について、指導医と一日の確認(報告・相談・症例検討)
 9:00~14:00 病棟回診、内視鏡検査(午前:上部内視鏡など、午後:下部内視鏡・ERCPなど) 回診・内視鏡
(~12時)
 14:00~ チームカンファ       チームカンファ  
 ~17:00 病棟回診、内視鏡検査  
 17:00~   総合
カンファレンス
       

募集人員

2名

研修期間

3年(もしくは5年)

学会施設認定・取得可能な資格など

学会認定施設
日本消化器病学会指導施設、日本消化器内視鏡学会指導施設、日本大腸肛門病学会指導施設、
日本内科学会教育病院、日本がん治療認定医機構認定施設
2013年9月 第34回日本大腸肛門病学会北海道地方会会長
2016年3月 第118回日本消化器病学会北海道支部会会長診

診療実績・データ(2013年度平均)

入院ベッド 52床
月間新入院数 167名
外来患者 60名/日
上部消化管内視鏡 392件/月
下部消化管内視鏡 244件/月
ERCP 29件/月
内視鏡手術 80件/月

現在の指導体制

指導医(学会認定医、専門医、指導医)7名
後期研修医1名

研修修了者実績

国内留学  静岡県立がんセンター 1名
日本内科学会認定医 6名
日本消化器内視鏡学会専門医 1名
2004年4月から2015年3月までの学会全業績(発表、論文、座長) 267業績
うち研修医発表 71題(初期研修医 37題 後期研修医 34題)
論文 初期研修医 1題 後期研修医 4題
いままで研修医の発表における学会奨励賞を3度受賞しています。

指導医からのメッセージ(佐藤 龍部長 2013年4月赴任)

札幌東徳洲会病院というと24時間救急として働かされる、頻繁にcallがあり自分の時間がもてない、休暇がない、つまりハードワーク・ハードトレーニングというイメージをお持ちの方も少なくはないのではないでしょうか?実際に私も勤務するまでは重たいイメージを持っていました。しかし実際に勤務してみると、日中は確かに内視鏡の件数や処置も多く、忙しいと感じることもありますが、夜間も常時仕事を行っているわけではなく、onとoffがしっかりしています。にもかかわらず、後期研修医の内視鏡奨励については緊急処置はもちろんのこと、しっかり通常の内視鏡の技術が身に付いて止血処置が十分にできると判断されれば、ポリープ切除からESDの介助、さらには一部ESDの術者まで研修することができます。また癌症例も増加しており、放射線治療も導入されたため内視鏡治療のみならず、食道がんの放射線化学療法まで幅広く学ぶことができ、そして共に治療を行うことができます。従って、ある程度自分の時間を確保しながら、内視鏡手技の習得を行いたい先生、緊急症例、対応を学びたい先生、化学療法を含め消化器がんの診断・治療を幅広く行いたい先生は是非一緒に研修しましょう。

修了者の進路

修了してそのまま消化器内科スタッフへ 2名
希望もしくは大学人事にて異動 5名

その他

当科はIEEをそなえた最新の内視鏡システム(ルセラエリート)、ファイリングシステム、CT fusion imageを搭載可能な腹部超音波装置、PET・CTなど最新の機器を備えた臨床研修病院です。学会発表なども必ず行っており、その指導体制も整っています。